陶芸家 鈴木佳世 [Suzuki Kayo]

陶芸家
[出身]東京都
[経歴]茨城県笠間市の茨城県立窯業指導所で助手として従事。その後研修生としてロクロを学び、陶芸家荒田耕治氏に師事。1998年、昭島にて独立。2003年、立川の石田倉庫にて陶芸教室potter's studioを開く。作品制作の他に陶芸教室や保育園、老人ホームなどで陶芸を教えている。

コーヒーカップやポットなど、毎日の暮らしの中で使うことのできる陶器を。 SuzukiKayo_01

[左上]COYA(コヤ)シリーズ [右上]OKAYO(おかよさん) [左下]animal(動物)シリーズ[右下]マグカップ

 

24歳でOLを辞め、茨城県笠間焼きの村へ。窯元での修行を経て、2003年独立。

SuzukiKayo_02

 

 日曜日の朝11:00。石田倉庫の赤ビル1階にあるpotters-studioにお邪魔すると、陶芸教室の生徒さんたちがアトリエ展出品に向けての作品づくりをしていた。淹れたてのコーヒーにおみやげのクッキーをほおばりつつ、手は休めずに時々おしゃべりしながら制作を楽しむ、穏やかな日曜日の午前のひととき。このアットホームな教室の中心にいるのが、陶芸家の鈴木佳世さんだ。 佳世さんは、石田倉庫にアトリエを構えてから13年。陶芸家になる前は、建築設計事務所でOLをしていた。24歳でOLを辞め、自宅に窯まで構えて本格的に陶芸をしていた父親の影響もあり、茨城県笠間焼きの村へ。窯元での修行を経て、1998年に独立。2003年、立川の石田倉庫にて工房を構え、陶芸教室potter’s studioを開いた。

 

 みなさんの家の暮らしの中で使って頂きたいから。

 

 暮らしの中で寄り添うように佇む佳世さんの作品。見ているだけでホッと、心がまるくなる。 「その都度、形やテーマを変えて作っています。オブジェに家や教会が多いのは、建築事務所で働いていたこともあるのかな。でも、陶芸家としての活動の軸は、コーヒーカップやポットなど、毎日の暮らしの中で使うことのできる陶器です。制作して、販売して、みなさんの家の暮らしの中で使って頂きたいから。」

SuzukiKayo_03 N夫妻の肖像 

 

 2015 「この作品は、樹木葬をしたご両親をいつもそばに感じていることのできる、心の拠り所を作って欲しいという、友人からの依頼で作ったものです。生前のご両親の人となりをお聞きし、結婚当初と晩年の写真をもとに、お二人が一番幸せだったときを想像して形にしました。椅子の中に分骨を納めるようになっています。とっても喜んで頂けて。わたしも作らせて頂けて本当に嬉しかったです。」

 

保育園での制作がきっかけで、子ども対象の「子ども陶芸てこねり」も開始。

 

 出張陶芸教室として、保育園や老人ホームへも行くという佳世さん。保育園での制作がきっかけで、アトリエでも子ども対象の「子ども陶芸てこねり」も始めた。始めるにあたってお声がけしたのが、わらべうたの坂野ちえさんとPate A Chouの藤田曜功さん。教室の窓口や作品の受け渡しなどはお店のノウハウを持つ曜功さんが。子どもたちの緊張をほぐし、リラックスさせるのがちえさんの担当だ。 わらべうたや手遊びから始まり、仲良く打ち解けたところで、制作へ。制作に疲れたら、いつでもちえさんと遊んで気分転換できるようにと、飽きっぽいこどもたちへの配慮もある。 「時間内に決められた課題をやるのではなく、もっと自由に陶芸を楽しんで欲しいと思って。でも、子どもたちとの時間は、わたしたち大人のほうがいつも楽しませてもらっているんですよ。」

SuzukiKayo_04

子ども陶芸てこねりのひとコマ。坂野ちえさんの手遊びから始まる。  

 

 「大人向けの教室では、生徒さんが作りたい物を作れるように、それを作るにはこういう方法があるよ、というのをお伝えするようにしています。人に教えるという場を作ると、一度に色んなことができるんです。それぞれの“こんなものが作りたい”という要望に応えることで、私自身も一緒に色々なパターンを体験できる楽しさもあるんですよ。」 とにかく明るく朗らかな佳世さん。毎年開催の石田倉庫のアトリエ展でも、生徒さんと一緒に作品を展示販売している。毎年、楽しみにしているお客様も多いのだとか。佳世さんの作品、陶芸教室にご興味のある方は、ホームページをどうぞ。

SuzukiKayo_05

2015年の石田倉庫のアトリエ展では、作品の展示販売の他に、Acharr(久田祐三さん+蔡怜雄さん)による打楽器ライブを開催。陶器の太鼓は、佳世さんが焼いたもの。