「日本の企業ブランドを支える、ムサビのブランド力」

 武蔵野美術大学は1929年(昭和4)、武蔵野市吉祥寺に「帝国美術学校」として開校して以来、日本のアート、美術シーンをけん引し続けてきた。

  現在、帝国美術学校、武蔵野美術学校、武蔵野美術短期大学、武蔵野美術大学、武蔵野美術大学短期大学部、武蔵野美術大学大学院で学び、全国、そして海外で活躍する卒業生数は67,805人にのぼる。

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 武蔵野美術大学、通称「ムサビ」は、時代の流れと共に常にクリエイティブな場で活躍する人材育成の場として実践を続けている。

 

 

「教養、人格的にも優れた造形分野の専門家育成へ」

 

 長くにわたって問答が繰り返されてきた「アートとは何?アートとは誰のためのものなのか?」。

 創立当時の帝国美術学校内でも、将来の美術界を担う人材育成の場としての指針が議論され、遂に学内は2分した。

 

  1935年(昭和10)年、帝国美術学校(現在の武蔵野美術大学)と多摩帝国美術学校(現在の多摩美術大学)に分かれた。

1930頃1930年代の帝国美術学校

 

s_1936.西洋画

当日の西洋画の授業風景

 

 

 武蔵野美術大学は、その後も美術大学として「教養を備え、人格的にも優れた造形分野の専門家育成」を掲げ続け、今もこの理念に基づいた教育を行っている。

 

 

絵を描くだけじゃない。「総合力のムサビ」

 

 武蔵野美術大学で修得する4つの力として掲げるのは、「人間力」「伝達力」「表現力」「発信力」。1年~4年にかけ美術・デザインを中心とした専門科目と、語学や民俗学といった教養科目がバランスよく組まれ、午前が専門科目(実技)であれば午後は教養科目(講義)と、実践と理論を学び組み合わせる授業構成となっている。

 

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 美術大学の卒業生たちの多くは、企業で活躍する人材が多い。現在の全体進路の内訳では1位の出版・印刷・広告・デザイン事務所など、2位の展示・装飾・ファッション・TV・映画など、そして3位の製造業で6割を占める。

 

  これは美大ならではの教育によって培われた感性、思考、表現力などが、「企画力」「プレゼンテーション能力」といった、社会のあらゆる場面で必要とされる力と直結しているからだろう。

 

 「有能な個の創造性が求められる時代、美大の社会的な役割の重要性は高まっている」という。

 

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 日本の企業ブランドを支える、ムサビのブランド力「MUSABI BRAND」。

 絵を描くだけじゃない。総合力のムサビとして、常に時代と共に変化を続け、伝統を継承している。

 

 

「注目される企業、地域と連携したムサビの産学共同プロジェクト」

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同校は在校生と、学外との連携事業にも積極的だ。

 

 2015年12月 武蔵野美術大学×ららぽーと立川立飛の「産学共同スペースデザインプロジェクト」として、武蔵野美術大学の学生が、ららぽーと立川立飛のパブリックスペースのデザインプロジェクトを実施した。

 これは3階の共用空間の家具、廊下壁面および館外オブジェのデザインを行ったもので、ららぽーと立川立飛のコンセプト「&Garden Tachikawa」を元に、訪れた人が新しい発見をし、心に残る感動を得られること、地域の憩いの場になることをテーマに様々なデザイン提案を行い、最終的に7作品が採用され、実用化されることになった。


 

 近隣市町村の中学校や小学校とも連携した事業を行っている。

 日曜日の学校に学生らがお邪魔して、全教室の黒板に学生らがチョークを使って絵を描く「黒板ジャック」は、「普段、美術やアートに触れる機会も少ない、学生たちにもっと気軽にアートを体感してもらえれば」と企画されたもので、テレビなどでも大きく取り上げられ話題となった。

 

 翌日、登校した学生や児童らは、急に現れた本格的なチョークアートを前に驚きを隠せず、そのクオリティの高いデザイン画を前に、多くの感動の声が寄せられたという。

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 黒板に描かれた絵に興味津々の児童たち

 

 

 他にも祝儀用品の全国シェアNo.1を誇る株式会社マルアイと行ったプロジェクトでは、「紙から生まれるコミュニケーションデザイン」をテーマに、紙製品の提案を行い、3作品を商品化。

 

 ミズノ株式会社と行った「キッズ・エンジョイ・スポーツプロジェクト」では運動やスポーツが苦手という子ども達に、身体を動かす楽しさを知ってもらう「仕掛け」と作る依頼を受け、スポーツイベント「Mau Adventure World」を実施。

 

 自治体の笠間市と行った「トータルデザイン事業」では、笠間市の歴史や自然、進行中の事業などの現状を踏まえ、交流・定住人口の増加につながるvisual book制作、収穫後の稲わらでつくったわらアート屋台が町を回遊するイベント、市の民俗資料館を改良し市民や観光客が集うカフェを作る提案などを実施した。

 

 

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  「人々を感動させ、新しい価値を提供するのがアートとすれば、人々の暮らしを快適かつ豊かにするのがデザインの役割。つまりアーティストやデザイナーとは、「未来の形」を創り出すもののこと。想像力を形に変える、アートやデザインを学ぶということは、その絶え間ない努力、プロセスの中で感性や思考が磨かれ深められていき、社会を生き抜く力を身に着けるということだ」。

 

 

 武蔵野美術大学では常に変化する時代に合わせ、実践的でクリエイティブな人材育成に真剣に取り組み続けている。

IMG_0805武蔵野美術大学 長澤忠徳学長


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更新日 : 2017年 11月 21日(火)