FARET TACHIKAWA ART

no.070

ジャン=ピエール・レイノー

Jean-Pierre Raynaud

size
5000x5470φ㎜
material
(object)aluminum, steel stone

オープンカフェテラス

open cafe

レイノーは単純化した物体や環境をつくります。彼は以前、四角の白いタイルだけでできた家をつくって、そこに25年住みました。その家は全体が作品であって、その白さを伝えるために家で火を使った調理はせず、食事はいつも外食でした。デパートのオープン・カフェテラス全体を赤い植木鉢と自然石で作った鉱物の庭もそういう考えの延長にあります。

ジャン=ピエール・レイノー/フランス

Jean-Pierre Raynaud/France

1939 -

レイノーは自らの生命、死、日常への視点を作品を通じて我々に伝える。ドイツ軍の爆撃で3歳の時父を失くし、人一倍死を強く感じ、庭師となるためヴェルサイユの園芸学校を卒業するが、生命を死へと至らしめる植木鉢の存在に耐えられず、セメントを詰め蓋をしてしまう。近年使用していた危険物の告知シールも、それらが生命へ危険をもたらすものであることを我々に告げる。70年代から80年代にかけて自宅をタイル張りにして、そこに暮らす行為を重ね、のちにこれが空間を覆い尽くすタイルの作品となり、他者がそこに入り込むことで彼自身の視点を共有する作品へ発展する。

89年に制作したフランス最大のモニュメント、ラ・デファンスの天空図は宇宙の中の座標であり、人間=自然=宇宙の関係図を伝えている。

日本では、東京・原美術館所蔵の白いタイルの部屋「ゼロの空間」や、パリ・ポンピドゥーセンター所蔵の金色の植木鉢作品が知られている。

ARTIST HP

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