日本古来の大和(やまと)絵を継承し、昭和10(1935)年に完成した「大政奉還」を東京府北多摩郡砂川村(現在の東京都立川市砂川町)で描いた歴史画家・邨田丹陵の生誕150年を記念した回顧展。
令和4(2022)年は邨田丹陵の生誕150年の節目の年となります。今回の特別展では、日本の幕末から明治時代を代表する大和絵師の一人、川辺御楯(かわべ・みたて)の教えを基調とする繊細で端麗な描写を行う丹陵の歴史画や歌仙絵(かせんえ)などと、丹陵と同じ時期を過ごした義兄の寺崎廣業(てらさき・こうぎょう)などの作品も展示します。丹陵の代表作「大政奉還」(聖徳記念絵画館所蔵)のパネル展示や、丹陵が砂川村に転居したことを記録した転居葉書(福井県立美術館蔵)の画像展示なども行います。
明治~大正~昭和初期の時代にかけて、邨田丹陵が残した作品の数々、約40点を間近でご覧ください。
邨田丹陵(むらた・たんりょう)
[明治5(1872)年~昭和15(1940)年]
旧田安藩徳川藩士で故実家の村田直景の子として東京に生まれた。名は竧(ただし)。
吉沢素山に南北合派を学び、のち川辺御楯のもとで土佐派を学び、丹陵の号を与えられる。
日本美術協会展において歴史画を出品し、受賞を重ねる。
日露戦争に際し海軍に従軍。陸軍に従軍した義兄の寺崎廣業と共に記念画帖「二龍宝台」を作る。
日本美術院・特別賛助員。
弟子には、小圃千浦(おばた・ちうら/カリフォルニア大学バークレー校名誉教授・瑞宝章受章者)らがいる。
昭和10(1935)年に完成した「大政奉還」を北多摩郡砂川村(現在の立川市砂川町)にて制作した。
邨田丹陵《海上月 近代蒸気船図》 個人蔵
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邨田丹陵《藤原俊成女図》部分 個人蔵
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邨田丹陵《六歌仙》部分 個人蔵
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邨田丹陵《木村長門守奮戦図(戦陣図)》部分 個人蔵
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チラシ表面 裏面
出品作品リスト
会期:令和4(2022)年4月26日(火曜日)~令和4(2022)年5月8日(日曜日)
時間:各日とも午前10時~午後5時まで(入場は午後4時30分までとなります)
会場:たましんRISURUホール(立川市市民会館)展示室(1階・地下1階)
所在地:立川市錦町3-3-20
※駐車場などのアクセス方法は、こちらをご覧ください。
入場料:無料(来場者カードの記入、提出、検温(必須)、消毒にご協力ください)。
来場者カードはこちらからダウンロードできます。来場者カードの記入・提出は任意とさせていただきます(感染症対策のため、保健所等からの連絡があった場合の連絡先としての利用のみの使用させていただきます)。
主催:(公財)立川市地域文化振興財団
後援:立川市
企画協力:(公財)たましん地域文化財団
協力:東京キララ社
画像提供:福井県立美術館